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VAIO type G(VGN-G2)入手!G1→G2へ改造

 


モバイルPCをVAIO type PからVAIO type Gに変更しました。
Pは小型で便利でしたが、スペックの低さとその小ささ故の操作のしづらさを感じていました。ガッツリ使おうと思うと小ささよりも操作のしやすさということです。

  • CPU ;Core2Duo U7600@1.2Ghz
  • RAM ;2GB(OnBoard1GB+1GB)
  • SSD ;128GB(Plextor M5M+mSATA→ZIF)
  • DISP;12.1'XGA
  • BATT;5800mAh(3~5h稼働)



Gは実測で重さ1.116kgと、Pよりは重くなるものの十分軽量な部類。筐体もこの時代にしては薄くてコンパクト(液晶部分は驚くほど薄いです)。フルフラットなデザインも相まって非常にカバンへの収まりが良いのが好印象です。この軽さでも実測で4時間超持つのがいいところ。装着しているのは大容量バッテリです(ちなみに軽量バッテリでもサイズは変わらない)。

これまでが初期のAtomだったこともあってCPU処理能力には問題なし。低電圧版Core2ですが、Office2013もそれなりに快適に動いています。ただ、チップセットが945GMSと古く、後述のRAM問題にぶつかります。
メモリはメーカーで最大容量2GBと言われています(そもそもチップセットの使用上も2GB)。試しに2GBや4GBのメモリをスロットに差し込んでみましたが起動しませんでした。やはり合計2GBまでしか認識できないようです。RAMスロットが1つしかない且つオンボードメモリが512MBのモデルも有るようなので購入時には注意が必要です。
もともとジャンクとして入手したもので、当初HDDは付いていませんでした。ZIF接続なのでVAIO type Pに搭載していたM5Mを流用しています。接続方式がボトルネックとなるのでそこまで速度は出ませんが、実用上問題のない程度です。

解像度が低いこともあってかグラフィックにもモタツキを感じません。もちろんXGAだけでは狭いので、家にあるWXGA+(1440*900)の液晶に接続してみたところ、それでも処理に遅れることは感じませんでした。
ただ、外部出力が1600*1200までしか対応していないのが残念なところ。プロジェクターではなく備え付けの液晶テレビに接続してプレゼンということもあるので、せめてFull HDを表示できると良かったのですが。。。

キーボードは若干縦が狭いものの、十分に打ちやすいサイズです。ペラッペラの作りのため入力の際若干のたわみは感じます。タッチパッドは2本指は認識せず、スクロールはタッチパッドの端をなぞることでできます。

筐体の作りは非常に好意的。裏面のネジを外すだけでキーボードとトップケースが外れます。分解方法は各所で紹介されているので省略しますが、トップケースを外すとHDDや光学ドライブが交換できる他、液晶アセンブリを外すことができます。また、キーボードを取り外すだけでminiPCIeカードが交換できます。
ネジの種類も少なく、モバイルPCとしてはメンテナンス性は高いと言っても過言ではないと思います。

一方で残念な点も。それはCPUファンの煩さ。高めの音がすぐに鳴り始め、家で1人で使っている時にはなかなか気になる音量です。そもそも薄型小型というファンとしてはうるさくなりがちな形状に加え、その小ささ故に排熱が追いついていない為すぐに回転数が高くなってしまうことが原因と考えられます。それだけファンが頑張っても筐体背面CPU付近はかなり熱くなります。PCカードスロットにファンでも増設した方がいいかもしれません。
個人的に面白かったのが吸気口の場所。メモリスロットのカバーが吸気口となっており、そこから吸ってCPUファンのところで吐くという構造のようです。冷やすほどRAMが熱を持つとも思えないし、エアフローのメリット的には?ですが、筐体外周にはそこ以外特に空いているスペースがないので、必然でこの位置なのかと。

バッテリの厚み=筐体の厚みなので、まずはバッテリの厚みに合わせて筐体の厚みが決定。薄さを維持したまま着脱するためには筐体枠外にスライドして取り付ける必要があるので、タッチパッドのことを考えるとバッテリはキーボード奥に固定。バッテリが筐体奥になると光学ドライブは筐体手前側に(実際には右手前)。となると基板は開いている左側のスペース。しかもパームレストを摘んで持たれた際の筐体の歪みを考えると隅に置くこと難しいので奥行きで言うと真ん中あたりに。余ったスペースは左手前のみで、収まるサイズを考えると必然的に1.8インチに。筐体の強度を考えると、手前側に筐体の切り込みを増やしたくはない。となると端子類はヒンジ固定用の長いネジに支えられている筐体の奥側左右に分けて配置し、コネクタまでケーブルを引き伸ばす。タッチパッドへの圧力に耐えるよう、その下にカードリーダーを配置して強度を上げる。といったところでしょうか。


実用上評価が高いポイントがこの液晶の開き方。180度とはいきませんが非常に大きく開きます。モバイルPCとなると膝上で使うことも多く、PCを見下ろすように使うことになります。この時、初代MacBook Airでは開きが足りず非常に画面が見づらかったのですが、Gではこのような不満は一切ありません。LEDバックライト+アンチグレア液晶ということもあり、同世代のThinkPad X60,61と比べて非常に屋外での視認性を高く感じます。


ということで非常に便利に使っているVGN-G2ですが、ことの始まりはひょんなことからバキバキのG2を手に入れたこと。ヒンジは壊れネジは欠品しボトムケースは割れているというひどい状態のモノで起動不可という状態でした。一方目視で基板への損傷は見受けられなかったので、筐体がそれなりのジャンクのG1を入手、基板を入れ替えて使用しています。
基本的に筐体の作りは一緒なので、2台のパーツを見比べて状態の良い物を寄せ集めたのですが、以下のパーツは入れ替える必要がありました。

  • 基板
  • VGAコネクタ一体型ケーブル
  • WiFiアンテナ(3本目を追加
スペックアップのために基板の入れ替えが必要なのは言うまでもありません。そこで注意が必要なのがVGAコネクタ一体型ケーブル。G1とG2では微妙にケーブルの幅が異なっているので、同時に交換する必要があります。
WiFiアンテナはG2が3本、G1が2本仕様だったので、どうせあるならということで移植。3つの内2本は液晶背面までアンテナ線が伸びているようですが、3本めは液晶アセンブリ下部に両面テープで固定されているだけなので、交換は非常に簡単です。
 

メモリの最大容量や1.8インチZIF接続ドライブということで微妙に使いづらくなっているのが残念なVGN-G1/G2でした。それらの点が改善され2.5インチドライブの搭載やWin7プリインモデルもあるG3はオークションで高値で取引されているされている反面、上記の不都合の為G1/G2はお安めです。
液晶の開きや視認性の高さ、光学ドライブ搭載など実用上のメリットは勿論、メンテナンス性が非常に高い上にG1/G2ではある程度のパーツ互換があるので、お遊びにはちょうどよい機種かもしれません。